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お知らせ

2018年1月24日

2/9(金)「加藤昌則の知って楽しい!聴いて楽しい!クラシック音楽の世界」講師の加藤昌則さんインタビュー!

■「大和市」は、意外と身近な存在

僕の弟が大和市の学校に通っていたので、「全く知らない」という土地ではありませんでした。

大和市の近隣地域で言うと、グリーンホール(※相模女子大学グリーンホール/相模原市)とかがそうだけれど、市として文化を引っ張っているイメージがあります。僕は最近知ったのですが、平塚市でも《第九》が27年間続いていますし(※加藤さんは平塚市在住)。「色々と各々で頑張っているんだな」っているのを感じています。

大和市に関しては、シリウスのような施設が出来たり・・・東名高速で大和市に入ると"日本一の図書館の街"って書いてあるんですよ!走っていると見えるんです。その理由(存在)を僕は知っているから、「おっ、頑張っているな!」っていう気持ちになったりします。そういう事もあって、僕は大和市には住んでいないけれど、なんとなく身近に感じている部分があります。

今回の講座の主体になるのは、大和市に住んでいる人たちや、あるいはこのホールに馴染みのある人たちだと思うけれど、そうではない、市外や県外の人たちも何となくお得に感じてもらいたい、という気持ちがあります。「大和でやるなら、普段とは違うものをやろう!」という意気込みがありますね。

■作品の背景を知る=作品の魅力を知る

例えば絵を観に行ったとして、そういう時に、漠然と"有名らしい絵"を観ているよりも、そこにいるガイドさんの説明で作者の人生を知ったり「これはこんなところで、こういう意味を込めて描いたんだ」っていう、その絵の裏にある情報を得たりするだけで、その絵の観え方がパッと変わると思うんです。

逆に、そういう情報がないと、「キレイ」とかそういうことは分かっても、深い感動ってないと思うんです。それで、美術も音楽も芸術の分野に含めるとするならば、クラシック音楽にもある種の知識みたいなものがある事によって、急に作品の観え方が変わることがあるんです。

クラシック音楽が何百年もの間、ずっと廃れずに発展し続けてきたのは、それだけ長い歴史の中で培われてきた色々な『知の世界』みたいなのがあるからだと考えています。それを勉強的に捉えてしまうと難しくなってしまいますが、例えば、自分にちょっと悲しいことや辛いことがあって、そういう気持ちのときに聴いていた音楽が、心にパンッとくるように、理屈じゃない、もっと分かり易いところにいっぱいそうしたクラシック音楽を好きになるきっかけがいっぱいあると思っています。

だからこそ、僕としては、何も知らないで一生を終わるよりも、そういう情報や知識をちょっと知っている方が、より豊かになると思うんですよね。

すごいシンプルに、「この作曲家が失恋したときに書いた曲なんです」っていう曲を失恋した人が聴いたら、心にポーンとくるだろうし。あるいは、「この作曲家に子どもが生まれたときに書いた曲なんです」っていう曲を、ちょうど子どもが生まれたって人が聴いたらピーンときますよね。そういう情報がなかったら、もっと遠い存在だったかもしれないけれど、情報がある事によってグッと身近に感じられますし、今まで分からなかった"音の言葉"が、すごくよく分かるようになると思います。

■ラブソングはクラシックもJ-POPも同じ?

今の若い人たちが聴くような歌の8、9割はラブソングだと思うのですが、クラシック音楽の中で歌曲と言われるジャンルは殆どラブソングなんですよ!言い回しが現代と違うというだけで、基本的に「自分の気持ちを伝える」という意味では、殆ど変わってないんです。

僕、たまにアウトリーチ(※出張授業)とかで、歌を作るっていう事をやったりするんです。その時に1600年頃に書かれた歌曲と、1900年代に書かれた歌曲と、ビートルズと、J-POPを並べてみたりするんですけど、形態が変わっているだけで、音楽的に訴えようとしている定義はなにも変わっていないんです。

■オーケストラのすごさ、室内楽のすごさ、クラシック音楽のすごさ

ポップス音楽とかって、多くて10人位で演奏しますよね。バンドが大体5人いて、コーラスがいて。それに対して、オーケストラは60~70人のプロの演奏家集団が、しかもみんなで一緒に演奏しますよね。そうすると、人数的にはそっちの方がすごいじゃないですか!クラスで合唱をやる時に、みんなで一緒に歌って感動する理由の1つって、多分"数の問題"だと思います。音の迫力だけで「おーっ!」となりますよね。

だけど、僕はソロの演奏や室内楽(※各パート1人ずつで編成されるアンサンブル)の方がもっと面白いと思っています。室内楽って個々が信頼しあって集まって演奏するから、すごい取り合わせなんですよね。更にそれが、いつもやっているグループではない、その時限りものだとすると、尚更「すごい!」と思うんです。

例えばダウンタウンとウッチャンナンチャンが一緒にやったコントって、すごい面白かったじゃないですか。それをクラシック音楽に置き換えると、やっぱり室内楽って面白いと思うんですよね。

とにかく、クラシック音楽の世界に入り込んでみないと意味がないんです!

おしゃれな居酒屋もいいかもしれないけれど、女性が1人で総菜屋みたいなカウンターの居酒屋に入れたら、もうそれに勝る居酒屋はないんですよ(笑)でも、それって勇気がいるじゃないですか。入られる側も「入っていいよ」っていう空気を出す必要があると思うし。クラシック音楽も同じ事だと思っています。

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