お知らせ

2018年5月 2日

6/16(土)「石坂団十郎(チェロ)×小菅優(ピアノ)デュオ・リサイタル」
出演者からメッセージが届きました。

■お二人ともドイツのお住まいで共演もされているそうですが、お互いの演奏についてどのような印象をお持ちですか?

石坂:優さんの演奏を言葉で表すと「エネルギーに満ちあふれた演奏」でしょうか。ベートーヴェンに不可欠な音楽的エネルギーと、天才作曲家の魅力を表現できる能力を兼ね備えた素晴らしい演奏家です。また、優さんとは互いに、ベートーヴェンへの並々ならぬ結びつきも感じています。今回のリサイタルもそれぞれのベートーヴェンプロジェクトにかける思いを話すうちに「では一緒に演奏を!」となり、実現しました。

小菅:初共演は2010年でしたが、団十郎さんの知的な音楽解釈、自然な音楽性と、全体に耳が行き届いている卓越性に感銘を受けたことを覚えています。私も今回どんな音楽作りができるのか楽しみでなりません!

■チェロ・ソナタ3曲と、変奏曲2曲からなる今回のプログラムの魅力を教えてください。

石坂:私たちは今回、それぞれの曲が一つの説得力あるテーマから弧を描くように聴く人々へ届いていくことを期待して、作曲年代順ではなく、上演理論的な思考で組み立てました。

 ベートーヴェンの音楽は、「声楽」に例えるとオペラ的ではなく歌曲(リート)的です。たとえばチェロ・ソナタ第1番ヘ長調は「自己との葛藤」、チェロ・ソナタ第4番ハ長調では「森を勇み足で歩くさすらい人の歌」といった、万人の人生に通じる歌曲(リート)の雰囲気が漂っていると思います。

 またヘンデルとモーツァルト作品に基づく変奏曲では、ベートーヴェンの手にかかれば古い素材も再び蘇り、さらに新たな魅力が加わるのだという感動を実感できると思います。

小菅:今回プログラムに組み込んだベートーヴェンの初期と後期の作品を通して、彼の発展をたどることもできると思います。団十郎さんが「さすらい人の歌」と言われたチェロ・ソナタ第4番ハ長調は、後期の作品の中でも、感情的で荒々しい革命的な作品とは異なり、ベートーヴェンの、人間的な優しさ、壮大さ、寛大さが表れていて、脱皮した後のような神聖な面が表れています。

 また、変奏曲においては、優れたピアニストだったベートーヴェンの若々しい魅力と、敬愛していた作曲家二人への気持ちが伝わってくると思います。

■大和公演に向けてのメッセージをお願いします。

石坂:初めて演奏するホールでの演奏会はいつもワクワクしますが、それが新しいホールとなると、なおさらですね。私は演奏する時、常にそのホールの持つ性格・包容力に集中します。日本の新しいホールにはいつも大きな期待を感じます、日本の音響技術はとても高いからです。

 2016年にオープンしたばかりと聞いて、なおさら、やまと芸術文化ホールさんでの演奏が楽しみになりました!

小菅:最近、世の中はとても便利になり、何でも情報が入ってくるようになりました。でも、"コンサートホールに行って音楽を他の人々と共有する"、"一緒に嬉しくなり、一緒に涙を流すこと"、"目の前で迫力のある音楽を感じること"は、私が聴衆として公演を聴くときにいつも感動することです。

 ベートーヴェンの音楽は、踊りのリズムに心が弾み、あまりの美しさに思わず息を飲み、燃えるような感情に揺すぶられるようなところがあります。皆様も是非目の前で体験してはいかがでしょうか。

 大和市に行くのは初めてですが、このホールで弾かせていただくのを、とても楽しみにしています!

★公演の詳細はこちらからご覧ください。