楽団長・中川英二郎さんにインタビューしました

----侍BRASS とは、どのようなグループですか？
　ジャズとクラシックがボーダーレスに融合し、ジャンルを超える音楽がコンセプトのグループです。イメージとしては、ジャズは僕とエリック・ ミヤシロさん、岩瀬立飛さんが、クラシックは国内最高峰のオーケストラプレイヤーたちに代表してもらう形で。これが" 侍 BRASS"の要になっています。

----" 侍BRASS" の名前の由来はなんですか？
　我々が海外に行く時でも通用する日本のグループ名といったときに、これがしっくりきました。日本に限らず、誰もがパッと覚えられるような名前でというのが一つ大きな理由となっています。やっぱり、親しみやすくキャッチーな名前は大事なんだなと思いますし、知ってもらう、ということで少しでもブラス活動の裾野を広げることになっていれば、うれしいですね。

----オリジナル曲が多いですが、どんな思いで曲を作っていますか？
　今も曲を書いているんですけれど、" この人に向けて" の当て書きができるところがいいですよね。一方で、何年も一緒に音楽をやってお互いに知り尽くしてしまうと、アイデアが枯渇してしまうんですよね。そこは、書き手として苦しい部分でもあります。でも、それは新曲を「苦しんで出している」というわけではなく、我々にとって当たり前の現象ではあるんです。毎回毎回、少しずつ新しいことを取り入れていって、数曲完成させるんです。作っている瞬間は苦しいんですけれど、そうやって曲を出していくのが、本来のグループのあるべき姿だと思っています。大切な仲間たちに、「今までないもの」を求めてしまうので、悩んで悩んで、筆が遅くて、みんなに迷惑をかける...ということも多いんですよね。実際に演奏されるのは嬉しい反面、不安のほうが多かったりもします。演奏してみて、自分たちはよいと思っても、これでお客さんは喜んでくれるのか、とか。半分心配、半分期待ですね。

----公演を楽しみにされている皆様へメッセージをお願いします。
　侍BRASS としての世界を楽しんでほしいという気持ちです。生でしか味わえない迫力、金管アンサンブルならではの音圧を楽しんでほしいです。日本で考えられる最高峰ブラスプレイヤーたちの集団ですので、これ以上はないぞ！と自信を持って言えます。
　我々のやっているジャズ・クラシックのボーダーレスな音楽を楽しみながら、ブラス・アンサンブルの迫力をぜひ体感してもらえると嬉しいなと思っています。