イベント詳細
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小曽根真トリオ TRiNFiNiTY+
世界へと躍進を続ける小曽根真の最新トリオ“TRiNFiNiTY(トリンフィニティ)”。若手トップミュージシャンの小川晋平・きたいくにととともに、圧倒的な実力で繰り広げるジャズの世界。ここでしか生まれない音楽の対話が、無限の可能性へ導きます。
今回は特別に、今ジャズ界で注目を浴びる松井秀太郎をゲストに加え、さらに彩り豊かに深く鮮やかな音楽へ。この日限りの、エネルギッシュでクリエイティブなジャズライブをともに体感せよ!
| 日 時 |
2026年6月6日(土) 15:30開場/16:00開演 (18:00終演予定) |
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| 出 演 | 小曽根真(ピアノ)、小川晋平(ベース)、きたいくにと(ドラムス) ゲスト:松井秀太郎(トランペット) |
| 会 場 | メインホール |
| 料 金 | S席 7,500円 A席 6,500円 (全席指定・税込) ※未就学のお子様のご入場はご遠慮いただきます。 |
| チケット発売 | 2026年3月18日(水) 友の会会員先行:2026年3月18日(水)10時~3月20日(金)18時 ※友の会先行発売はネットのみの取り扱いです。 ※ネットでチケットを購入される際は、事前に「友の会」へのご登録が必要となります。 一般発売:2026年3月21日(土)10時~ ※一般発売日初日の窓口販売はいたしません。インターネット・電話のみの取り扱いです |
| お問い合わせ | 芸術文化ホール 電話.046-263-3806(9時~18時) |
| 注 意 事 項 | ※中止の場合をのぞき、チケットの変更・取消・払い戻しはできません。 ※やむを得ない事情により内容に変更が生じる場合がございます。ご了承ください。 |
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- 小曽根真(ピアノ)
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ジャズ、クラシックの垣根を超えた独自のアプローチで世界的に活躍するピアニスト、作曲家。バークリー音楽大学卒業後、ゲイリー・バートンとの共演からジャズ界での国際的なキャリアをスタート。
チック・コリアやブランフォード・マルサリス、マイケル・ブレッカーなどの名だたるアーティストと活動し、ジャズシーンにおける確固たる地位を築く。その後、クラシックの分野でも、ニューヨークフィル、ベルリン放響など、世界の名門オーケストラと共演。2025年、ビッグバンド「No Name Horses」20周年全国ツアーを催行するなど、ジャンルを超えて世界の最前線で活躍を続けている。

- (c)Takumi Saitoh
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- 小川晋平(ベース)
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1994年愛知県岡崎市出身。13歳でエレクトリックベースを始め、ジャズの魅力に惹かれ16歳でアコースティックベースを始める。2016年に渡米し、California Jazz Conservatoryに入学。ジェフ・デンソンをはじめ、様々なミュージシャンに師事する傍ら、サンフランシスコ周辺のライブハウスやスタジオを中心に演奏活動をする。2019年にNYに移り、2021年に帰国。東京に拠点を移し、日野皓正、ジーン・ジャクソン、黒田卓也、大林武司の各氏らと共演。2024年小曽根真とトリオ「TRiNFiNiTY」を結成、国内外で活動。2024年岡崎ジャズアンバサダーに就任。

- (c)Takumi Saitoh
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- きたいくにと(ドラムス)
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1995年奈良県生まれ。2017年国立音楽大学ジャズ専修を卒業。神保彰氏に師事し、同学在学中にプロデビュー。増尾好秋「MAGATAMA」、鈴木勲「OMA SOUND」のレギュラーメンバーを務めジャズ界に身を置きながらも、エンタメ・ジャズバンド「Calmera」のメンバーとして、全国のロックフェスにも出演。また、角松敏生や佐藤竹善などのバックバンド、「ずっと真夜中でいいのに。」のサポートなど様々なライブやレコーディングなどでジャンルを超えて活躍。2024年小曽根真とトリオ「TRiNFiNiTY」を結成、国内外で活動。

- (c)Takumi Saitoh
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- 松井秀太郎(トランペット)
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1999年生まれ。国立音楽大学ジャズ専修を首席で卒業。
2023年「STEPS OF THE BLUE」でメジャー・デビュー。自身のカルテットやデュオ公演をはじめ、小曽根真「No Name Horses」への参加やオーケストラとの共演などマルチな才能で幅広く活躍。メディアにも多数出演し、ジャズ界の新星として注目を集めている。25年にはライヴ盤「FRAGMENTS-CONCERT HALL LIVE 2025」をリリースし、26年1月からは自身のカルテットにて全国ツアーを実施している。第36回ミュージック・ペンクラブ音楽賞《ポピュラー部門》「新人賞」、日本ジャズ音楽協会2025年度「新星賞」受賞。

- (c)Tadayuki Minamoto
【小曽根真さんにインタビューを行いました】
―ゲストの松井秀太郎さんを迎えることで、どのような影響を期待されますか?
すごく良い質問ですね。それは秀太郎でなくても新しいメンバーが加わるということは、バンドのケミストリーに必ず何かしらの変化が生まれます。役割はあれど、みんな対等に音楽を作っていく。彼が加わることで「彼がどういう影響を与えるか」というよりも、「音楽がどう変わるか」が一番大切だと思っています。ジャズの場合、ベース・ドラム・ピアノのトリオが会話をするのですが、そこにトランペットが加わることで、単純に人数が増え、カラーも増えていきます。世代やジャンル、性別を超えて音楽が繋がっていく。これはジャズの素晴らしさです。
―自分よりも若いメンバーとの演奏には、どんな面白さや刺激がありますか?
僕は65歳ですが、メンバーの小川晋平やきたいくにとは30代、秀太郎はまだ30にもなっていません。彼らが見ている景色と僕が見ている景色は全然違うんだと思います。だからこそ、お互いに刺激を与え合えるんです。ハービー・ハンコックも若い人たちと演奏しているし、世代の違いは関係ない。むしろ、彼らに見えている景色を僕も見せてもらっています。僕の知らないことで彼らが知っていることがたくさんある。
たとえば、自分と全く同じ意見の人は世の中にいないですよね。意見の違いがあるからこそ面白い文化が生まれ、ぶつかり合いから新しい音楽が生まれる。クラシックには楽譜という台本がありますが、ジャズはその瞬間ごとに即興で作っていくんです。そうすると、個性や話し方、何を大事にしたいかが即座に現れる。1つのお題(曲)についてみんなで語り合い、世代が違えば盛り上がるポイントも違うし、年が違えば「その言葉知らんよな」となることもある。でも、それを"面白い"と感じることが大事なんです。
僕は「近頃の若いもんは」って思わないし、若い世代も「昔のジャズだろ?」とは思わないんですよね。お互いに、自分ができないことに対するリスペクトがあるからこそ、一緒に演奏することが面白い。
当然僕の方が経験はいっぱいあるけれど、経験が多いからといって良いわけではない。秀太郎が加わることで、僕が60代、メンバーが30代、秀太郎が20代と世代の幅が広がり、感性の幅、つまり音楽の幅が広がって、同じ曲を語り合った時に、こんな面白い会話になるのか、とお客さんも感じ取ってくれるはずです。
―小曽根さんが聴いている人に伝えたいジャズの魅力は
ジャズという音楽は、一旦始まったら「今まで行ったことのない場所に通ったことのない道を通って行ってみよう」っていう真剣勝負の連続。そのエネルギーを誰もが感じてもらえるのが本物のジャズなんです。そのために、オーディエンスの皆さんの感性っていうのも実は僕らにとっては何よりも大切なもの。聴き手の皆さんに集中していただくような音楽を作るのは僕らの責任ですけれど、それを感じてくださる皆さんの感性がとても大切なんです。
世の中に、ジャズというスタイルに当てはまる音楽はたくさんあります。スイングというリズムであったり、ブルーノートというジャズ独特の響きを作る音階やハーモニーを使った音楽。でもジャズはスタイルではなく、その瞬間その瞬間に演奏家たちが目の前で鳴っている音楽から自分の言葉を必死に見つけようとして生み出されていく音楽なので。
そういったことを伝えていきたくて、新しいレーベル「Mo-Zone」を立ち上げました。表面的にはどんなスタイルをやってもいいんです。ヒップホップでも何でもいい。ただ、根底にジャズのスピリットがあるかどうかが大事。曲が始まった瞬間、音楽に連れていってもらう感覚ですね。
―小曽根さんにとって、今回のメンバーの魅力はどんなところですか?
秀太郎もくにとも晋平も、みんな素晴らしい音楽家です。それは音楽を聴く力がずば抜けてあるという事。聴く力がすごいと目の前に飛んできた獲物を逃さない。たまに僕から投げた球が変化球すぎて彼らが一度撮り損ねたとしても2回目からは必ず打ち返してくれる。一緒にやっていてすごく面白いですよね。コンサートをやるたびに、どこかで新しくボキャブラリーをとってきたな、また何か新しいものを見つけてきたな、という成長がこれほど見えるっていうのは至福の時間でしかないですね。
彼らは、これからのジャズの世界にとってはとても大切な存在ですし、日本のジャズの中で、いい意味で重鎮になっていくと思います。それは表面的なスターになることではなく、ジャズという音楽をしっかり次の世代へ伝えていける音楽家であるということです。
―音楽を通じたコミュニケーションがあるのですね
僕は大学で教え子たちに「見えないものをもっと信じろ」ってずっと話してました。見えるものには答えがあるけれど、人間の気持ちはそうじゃない。黙っていても感情があるし、言えないものを感じることもある。見えないものを信じる怖さもあるし、楽しさ、ワクワクもあったり。それが正解かどうかはわからないけれど、"おそらくこうであろう"という自分の感じた感性を信じていくっていうことが大切なんです。「何か良い」とか「何か違う」とかの「何か」って、実は正解だったりすること多くないですか?もし間違えていてもしょうがないと思えるし、合っていたら「やっぱり」ってなるし。後悔しないためにも、自分の感性を信じるっていうのが大切ですね。僕らは楽譜がないところで演奏しているので、何を信じていいかわからない。自分を信じるしかない。
だからこそ、人の話(音楽)を聴いたときに、どれだけ自分の中でちゃんと咀嚼して、自分の中に取り入れるかという、相手のことを理解する力が音楽家としての優れた力だと思います。それでも、わからないことの方が多いから、こう言ったら「そうか、ではそっちに行ってみよう」とかフォローし合って、そういう人間の基本的なコミュニケーションをこのグループではしっかりと見てもらえると思います。本当に純粋に音楽の方にだけ向いて、音楽に向かって走っていくバンドになると思いますので。
―そこでしか生まれない"生の音楽"を聴けるのがコンサートの魅力ですね
そうなんですよ。そして、そこでは、お客さんは聴く人というだけではなく、エネルギーを僕らに届けてくださる存在なんですよね。もちろん僕らは4人で会話をしているんですけれど、その会話を受け取ったお客さんからのエネルギーっていうのがステージに必ず返ってくるんですよ。そうすると、もう会場の中でスパイラルが起こり、それがどんどん大きくなっていって、気が付くと物語の中にお客さんも一緒に入っているんですよね。これは本当に不思議な現象でね。
そういう意味も含めて、「うまかったね」より「よかったね」とか「楽しかった」と言われる音楽家になりたいって思っています。これは僕だけじゃなく、グループ全員思っていますよ。お客さんが帰る時に「何かよかった」「元気になった」と感じてもらえるコンサートになったら、すごくいいなって思っています。ジャズが大好きな人はもちろん来てほしいし、初めてジャズを聴く人にも、「何かよかった」っていう、その経験をしてもらえたら嬉しいですね。
―ジャズは「遊び」とも言われますが。
そうそう。「演奏する」は英語で「PLAY」でしょ?じゃあ、「PLAY」の直訳は?って考えると、「遊ぶ」ということですよね。日本ではよく「演奏していただきましょう」ってMC の方がおっしゃるけれど、その紹介のされ方、僕はあまり好きじゃないんです。だって僕らはこれから遊ぶんだから、って。そのかわり、レベルの高い遊びをしよう!って、みんなで高め合っているわけですよね。日本人はどうしても「間違えないように」とか「ちゃんと弾かなくては」と思いがちですが、僕の場合はちゃんと弾こうって思ったら、絶対ちゃんとならないんですよ。気持ちが「PLAY」ですからね。お客さんも一緒に遊ぼうっていう感じですね。特にジャズは即興で紡ぐ音楽なので、皆さんと一緒に旅をするっていうか。
せっかく皆さんはわざわざコンサートに足を運んでくださるのだから、やっぱりそこでしか経験できないものを皆さんに持って帰っていただくって言うのが僕らの一番の目的です。"ワクワク"しないと!
―最後に、大和の皆さんへメッセージをお願いします。
前回(2020年)僕が大和で公演した時は、ものすごく盛り上がったんですよね。曲がバルトークで、最初ものすごく静かだったので、正直「これちょっと皆さんの頭の上通過してるんじゃないか」と心配になったんですけれど、全然そんなことなくて終わった後の拍手がすごかった。ちょっと、僕びっくりした記憶があるんですよね。今回も大和のお客さんはすごく集中して聴いてくださると思いつつ、そんな集中して聴いてくださる大和の皆さんだからこそ、僕らが届けたいものが、ひょっとしたら普段のコンサートよりも届けられるかもしれないですね。たくさんのものを持って帰ってくださるかな、と僕らも期待しています。
とにかく、みなさんワクワクして会場に来てください。みなさんと一緒に盛り上がれるのを、楽しみにしています。

